第4回 乾燥から身を守り、体をなかから潤す秋の薬膳ごはん

秋の薬膳の考え方

枯れ葉の舞い落ちる秋は、空気が乾燥し、私たちの体のなかも乾燥が招くトラブルが起こりやすくなります。中医学では、秋の邪気を「燥邪(そうじゃ)」と呼びますが、この乾燥の影響を最も受けやすいのが、五蔵の「肺」です。肺は、呼吸器系や皮膚、大腸の働きとも関係が深いため、肺が渇くと空咳が出やすくなったり、乾燥肌になったり、便秘などの不調を招くと言われています。暑い夏が終わったら、まずは、体を乾燥から守り、食べ物の力を借りて、なかからも潤すこと。そして、夏の間にたまった疲れをとり、これからくる冬に備えて、旬の食材でエネルギーをしっかり蓄えておくことが大切です。

※まだ夏の暑さが残る初秋は、スパイスの効いた刺激の強い料理などをとりすぎると汗をかくことで、さらに体が潤いを失ってしまうので、気をつけましょう。秋も深まり寒気を強く感じるようになったら、生姜やねぎなど体を温め、気の巡りをよくする食材をうまく食卓に取り入れると良いでしょう。

肺の働きを補ったり、津液や血を補うことで体を潤
し呼吸器系のトラブルや、秋の乾燥が招く便秘や肌
のかさつきの解消に役立ちます。
*大根、れんこん、白ごま、百合根、山芋、卵、牛乳、豆乳、豆腐、いか、豚肉、牡蛎、白きくらげ、はちみつ、梨、柿、ぶどう
気を補い、胃腸の機能を高めることで、秋から冬に流行りやすい風邪やインフルエンザなどに負けない、免疫力の高い体づくりに効果的。
*里芋、さつま芋、山芋、牛肉、鶏肉、いわし、さんま、さば、米、きのこ類、くるみ、栗、なつめ
one point
recipe 秋の薬膳ごはん
今回のレシピの使用食材
秋の味覚の混ぜごはん
材料(2人分)
  • 米 1合
  • 鶏肉 150g
  • れんこん 150g
  • しめじ 1/4パック(60g)
  • 海苔 少々
  •  
  • 調味料)
  • しょうゆ 大さじ1と1/2
  • はちみつ 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • オイスターソース 小さじ1
  • 米酢 大さじ1
  •  
  • 胡麻油 小さじ1
作り方
れんこんは、いちょう切りにして、さっと水にさらしたら、キッチンペーパーで水気を切る。しめじは石づきを切り落とし、ほぐす。鶏肉は一口大に切る。
フライパンにごま油を熱し、鶏肉を炒めて焼き色をつけたら、れんこんとしめじを入れ炒め、全体に油がまわったら、調味料を加えて2分程度炒める。
汁気をすこし残して火を止め,温かいごはんに2を混ぜる。
器に盛り、焼き海苔をのせる。
失敗なく作れます!
里芋と大根の味噌汁
材料(2人分)
  • 里芋 2個
  • 大根 70g
  • 油揚げ 1/2枚
  • 貝割れ菜 少々
  • 昆布かつおだし 2カップ
  • 味噌 大さじ1と1/2
作り方
里芋は皮をむいて、一口大に切る。大根は千切りにする。
油揚げは熱湯をかけて油抜きし短冊切りにする。
鍋に昆布かつおだしと1、2を加えて、里芋に火が通るまで弱火で15分程度煮る。
味噌を溶き入れて、一煮立ちしたらお椀に注ぎ、貝割れ菜を飾る。
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
鳥海明子さん
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