第8回 ほてった体を潤す夏の薬膳おやつ

気血を補って、夏バテ予防にも効果的


桃は果物のなかでは珍しく温性で、血の巡りも改善してくれるといわれています。腸を潤して美肌効果もある桃を白ワインベースのシロップ液でゆっくり煮たコンポートは、夏の贅沢デザート。桃をまるごと煮出したシロップ液はゼラチンで固めると、皮から出た淡いピンク色がかわいらしい美味しいゼリーが出来ますよ。甘味に蜂蜜を加えることで、食欲不振や皮膚の乾燥防止にも有効です。

桃のコンポート ゼリー添え
作りやすい分量
  • 白桃 2個
  • .
  • A)
  • 蜂蜜 大さじ3
  • きび砂糖 大さじ2
  • 白ワイン 100cc
  • 水 300cc
  • レモン汁 大さじ1
  • .
  • ゼラチン 5g
  • ミント 少々
作り方
桃は水で洗い、桃の周りをぐるっと1周するように包丁をいれたら、両手で軽くひねって二つに分ける。種がついた方の半分は、包丁の先を種の周りに差し入れて種をはずす。
鍋に桃とAを入れ弱めの中火でキッチンペーパーで落としぶたをして10分煮る。
10分たったら、桃を裏返しさらに10分煮る。
そのまま煮汁ごと冷ましたら皮をむく。
3の鍋のなかのシロップを250ccほどボールに加え、50ccのお湯(80℃以上)でよく溶かしてから加えてかき混ぜて、冷蔵庫で冷やし固めゼリーをつくる。
器に桃をのせ、4のゼリーをスプーンでくずしたものをかけ、ミントの葉を飾る。

※一度に食べる量としては、ひとり桃1/2個くらいが適量です。
お好みで焼き海苔を巻いても美味しいです。
緑豆は夏の間に体にたまった余分な熱をとり、利尿作用があるため、むくみの改善にも良いといわれています。氷砂糖は熱を冷まし口の渇きを鎮め、脾胃の働きをととのえるのに役立ちます。
緑豆茶
2人分
  • 緑豆 50g
  • 水 5カップ
  • 氷砂糖(お好みで少々)
作り方
緑豆は洗って、一晩水(分量外)につけて戻す。
鍋に水と水気をきった緑豆をいれ、アクをとりながら30分程度煮る。
緑豆がやわらかくなったら、お好みで氷砂糖を加え氷砂糖が溶けたら火を止める
あらかじめ、急須とカップを熱湯で温めておくと冷めにくくおいしくいただけます。
余分な熱を冷まし解毒効果がある緑豆は、暑気あたりや夏バテ解消に有効な食材です。ついつい冷たい食べ物や飲み物をとりすぎてしまいがちな夏ですが、常温でも清熱作用がある食材をうまく利用することを心がけましょう。
購入場所
最近はスーパーの乾物コーナーなどでも購入できますが、なければネットなどでも購入可能。
富澤商店
http://www.tomizawa.co.jp/shop/g/g00267902/
鳥海明子さん
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
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