第5回 腎の働きを高め、冷えを解消する冬の薬膳ごはん

冬の薬膳の考え方

寒さが日に日に厳しくなる冬は、どうしても気血の巡りが悪くなって体も縮こまり、パワーダウンしやすい季節です。中医学では、冬の邪気を「寒邪(かんじゃ)」と呼びますが、この寒邪の影響で冬は、肩こりや生理痛、腰痛などの冷えが原因となり痛みを伴う症状のほか心筋梗塞や脳梗塞など血管に関係するトラブルも起こりやすくなります。
また、冬は五臓の「腎(じん)」が消耗しやすい季節です。腎とは、体内の水分代謝のコントロールのほか、ホルモン、生殖器、泌尿器、免疫系などを司るシステムのことで、「生命力の貯蔵庫」とも言われ、冷えを嫌います。
生ものや冷たい飲み物などは避け、体をなかから温め気血の巡りよくする食材や、腎の働きを助け免疫を高めてくれる食材を意識して取り入れると良いでしょう。
腎は人間の発育や老化とも深く関係しているので、冬の間に腎をしっかりケアすることは、アンチエイジング対策にもつながります。

えび、羊肉、鶏肉、栗、くるみ、じゃがいも、ニラ、玉ねぎ、
ねぎ、かぼちゃ、生姜、にんにく、山椒、シナモン
黒米、黒ごま、黒豆、黒きくらげ、海草類、牡蛎、えび、ニラ、くるみ
きのこ類
柚子、みかん、きんかんなどの柑橘類
one point
recipe 冬の薬膳ごはん
今回のレシピの使用食材
こんがり牡蛎のせ舞茸と黒米の炊き込みごはん
材料(2人分)
  • 白米 1.5合
  • 黒米 大さじ1
  • 牡蛎 10個
  • 舞茸 1パック
  • 生姜(千切り) 1片
  •  
  • 水 290cc
  • 酒 大さじ1と1/2
  • ナンプラー 大さじ1と1/2
  •  
  • 柚子皮(千切り) 少々
  • 柚子果汁 少々
  •  
  • 片栗粉 適宜
  • 塩 少々
  • 粗挽き黒こしょう 少々
  • オリーブオイル 大さじ1
作り方
牡蠣は塩水のなかで振り洗いし汚れをとったら、キッチンペーパーで余分な水気をふきとる。
米をといで、ざるにあげておく。
炊飯器に、2と黒米、手でほぐした舞茸、生姜、水と調味料を加えて普通に炊く。
1の牡蛎の両面に片栗粉をまぶし、オリーブオイルをひいて熱したフライパンで両面こんがり焼き色をつけたら、塩・粗挽き黒こしょうをふる。
3を器に盛り、4をのせたら、柚子皮をのせ、最後に牡蛎のうえに柚子果汁をかるく絞る。
気血の巡り、美肌にもよい炊き込みごはんです
ニラと桜えびの卵スープ
材料(2人分)
  • ニラ 40g
  • 卵 1個
  • 桜えび 3g
  • 生姜(みじん切り) 1/2片
  • にんにく(みじん切り) 1/2片
  •  
  • 昆布かつお出汁 2カップ(濃いめ
  • のもの)
  • 薄口しょうゆ 小さじ1
  • ごま油 小さじ1と1/2
  • 塩 少々
  • 粗挽き黒こしょう 少々
  •  
  • 水溶き片栗粉
  •  片栗粉 小さじ1
  •  水 小さじ2
  •  
  • 昆布かつお出汁:(水5カップに昆
  • 布10cm×1枚、かつおぶし20gの割
  • 合で作ったものを使用)
作り方
ニラは4㎝長さに切り、卵は割りほぐしておく。
鍋にごま油と、生姜とにんにくのみじん切りを入れて弱火で熱し、香りが出てきたら、昆布かつお出汁と薄口しょうゆを加える。
2が沸騰したらニラと桜えびを加え、かるく煮立ったら水溶き片栗粉でとろみをつける。
3を味見して塩で味を調え、再沸騰したところで溶き卵をまわし入れ、ひと煮したら火を止めて、器に盛りつけ粗挽き黒こしょうをふる。
完成!
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
鳥海明子さん
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