寒さが日に日に厳しくなる冬は、どうしても気血の巡りが悪くなって体も縮こまり、パワーダウンしやすい季節です。中医学では、冬の邪気を「寒邪(かんじゃ)」と呼びますが、この寒邪の影響で冬は、肩こりや生理痛、腰痛などの冷えが原因となり痛みを伴う症状のほか心筋梗塞や脳梗塞など血管に関係するトラブルも起こりやすくなります。
また、冬は五臓の「腎(じん)」が消耗しやすい季節です。腎とは、体内の水分代謝のコントロールのほか、ホルモン、生殖器、泌尿器、免疫系などを司るシステムのことで、「生命力の貯蔵庫」とも言われ、冷えを嫌います。
生ものや冷たい飲み物などは避け、体をなかから温め気血の巡りよくする食材や、腎の働きを助け免疫を高めてくれる食材を意識して取り入れると良いでしょう。
腎は人間の発育や老化とも深く関係しているので、冬の間に腎をしっかりケアすることは、アンチエイジング対策にもつながります。