第7回 湿気に負けない梅雨の薬膳おやつ

胃腸の働きを高め、梅雨のトラブルを解消


北海道では郷土料理として有名なじゃがいもを使ったいも団子に山椒粉をふって海苔を巻けば、梅雨の時期のじめじめした
湿気を吹き飛ばし、胃腸の働きを高め、むくみ改善にも良い簡単おやつに早変わり。
じゃがいもは気を補い脾と胃を丈夫にし、山椒は冷えを改善し梅雨冷えによる腹痛などにも効果的。海苔は、体内にたまった余分な水分を取り除く利尿作用が期待できます。ほどよい甘辛味で、はじめて食べてもどこか懐かしい飽きのこない素朴なおやつです。

山椒風味のいも団子
作りやすい分量
  • じゃがいも(大)3個
  • 片栗粉 大さじ3
  • オリーブオイル 適量
  • 焼き海苔 お好みで
  •  
  • ●調味料
  • しょうゆ 大さじ2
  • はちみつ 大さじ2
  • 山椒粉 少々
作り方
じゃがいもはよく洗い、皮付きのまま竹串が通るくらいやわらかくなるまで水から40~50分程度ゆでる。
ゆで汁を捨て、熱いうちに皮をむいたら、マッシャーなどでつぶし、片栗粉を加えてねばりが出るまでよく混ぜる。
2を8等分し平たいだんご状にする。(大きさはお好みで調整してください)
3をオリーブオイルをひいて熱したフライパンのうえにのせ中火で両面焼き色をつける。
焼き色がついたら弱火にし、4に調味料を混ぜたものを全体にしっかりと絡める。
3を器に盛りつけ山椒粉をふる。
お好みで焼き海苔を巻いても美味しいです。
体内の冷えを取り除き、食欲増進効果があります。
とくに胃に働くためお腹の冷えや下痢などにも有効。
温性の食材のため、もともと熱っぽい人は多食しすぎないこと。
購入場所
スーパーのスパイスコーナーなどで購入できます。
陳皮を加えたほうじ茶で気分もリフレッシュ
梅雨冷えの時期には、体を温めるほうじ茶と陳皮の組み合わせがおすすめ。陳皮を加えて気の巡りを改善することで重ダルな体とサヨナラしましょう。
陳皮入りほうじ茶
カップ2杯分
  • ほうじ茶 大さじ3
  • 陳皮 3g(ミルでこまかく粉砕
  • しておくと使いやすい)
  • 熱湯  350cc
作り方
急須にほうじ茶を入れ、熱湯を加え急須を揺らさず30秒程度待つ。
1を湯のみに注ぎ,陳皮を加える。(ほうじ茶は最後まで注ぎ切る)
あらかじめ、急須とカップを熱湯で温めておくと冷めにくくおいしくいただけます。
みかんの皮を干したもので、滞った気の巡りを改善し、胃腸の働きを高め消化吸収を促進するほか、体内にたまった余分な水分を取り除き、痰を鎮めます。ノーワックスで無農薬のみかんが手に入ったら、自宅で作ることも可能。みかんの皮をむいたものを、ざるの上などに並べしっかり乾燥するまで1週間~10日程度干せば完成。
購入場所
漢方相談薬局など
ニホンドウ漢方ブティックオンラインショップ
http://www.nihondo-shop.com/healthfood/details_05.html
そのままだと、どうやって使うか迷ってしまう陳皮もミルにかけて粉末状にすると使い勝手がぐーんとアップ。
お茶に入れたり、お魚のムニエルを作るときに小麦粉に少しの陳皮を混ぜてみたり、お米を炊くときに一緒に加えたりしても使えます。
鳥海明子さん
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
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