第10回 体を温め、エイジングケアに役立つ冬の薬膳おやつ

腎の働きを補い、老化の予防に

イメージ
胡桃と黒ごまは、薬膳ではどちらも人間の発育や老化と深く関わる五臓の腎(じん)の働きを高めるアンチエイジング食材として知られています。生薬名を「胡桃肉(ことうにく)」と呼ぶ胡桃は、腎の衰えからくる腰痛や、むくみ、冷えのほか、空咳や乾燥性の便秘などにも効果的。黒ごまは、滋養強壮効果が高く、気と血を補って皮膚や腸の乾燥のほか、白髪、耳鳴り、めまいなどにも有効。餅に使われている餅米は、体を温め気を補って元気をつける働きが期待出来ます。

胡桃黒ごま餅
作りやすい分量
  • くるみ 100g
  • 黒ごま 20g
  • 黒糖 大さじ2
  • ハチミツ 小さじ1
  • しょうゆ 小さじ2
  • お湯 50cc
  • 餅 4個
作り方
胡桃と黒ごまはフライパンで香りがするまで、軽く炒る。
1を、すり鉢などでこまかく砕いたら、お湯を少しずつ加えてペースト状にし、黒糖としょうゆ、ハチミツを入れて味を調節する。
焼き網などで焼き目をつけた餅を熱湯でさっと湯通ししたら、器に盛り2をかける。
point
生薬名を胡桃肉と呼ばれる胡桃の中身は西太后も好んで食べていたという美容食。体を温め、腎と肺の働きを高めるので、老化予防や乾燥からくる咳や便秘、乾燥肌にも効果的。
購入場所
スーパーなどの製菓・乾物コーナーなどで購入可能
寒さの厳しい冬は、気や血の流れも滞りがち。紅茶、生姜、シナモン、黒糖は、すべて体を温める働きがあります。体を潤す豆乳も加えることで、冬の乾燥対策にも。
冬の薬膳チャイ
2人分
  • 紅茶 ティーパック 1つ
  • 豆乳 1カップ
  • 水 1カップ
  • 生姜 20g
  • シナモン(パウダー) 少々
  • 黒糖(またはハチミツ) お好み
  • で適量
  • クコの実 8粒
作り方
乾燥したクコの実をお湯で戻しておく
作り方
鍋に紅茶のティーパックとすりおろした生姜、水を入れて弱火で5分ほど煮る。
1に豆乳を加えて弱火で煮立てないように注意しながら温め黒糖(またはハチミツ)を溶かす。
2をカップに注ぎ、水気を切ったクコの実を浮かべたら、シナモンパウダーを振る。
point
体を温め、冷えからくる生理痛、肩こり、胃の痛みなどの緩和にも役立つ。冬の風邪予防にも効果的。もともと体内に熱をためやすい妊婦さんは禁忌です。
購入場所
スーパーのスパイスコーナーなどで購入可能
鳥海明子さん
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
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