季節の変わり目、肌はどうして敏感に?
みなさんも経験ありませんか?普段何の問題もなく使っていた化粧水が急にピリピリと沁みたり、肌荒れを起こしてしまった、なんてこと。 思い返してみて下さい。それはいつ頃でしたか?ひょっとして季節の変わり目ではありませんでしたか?多くの方が肌トラブルを起こしやすい「季節の変わり目」。 紫外線にさらされる機会の多い夏が終わり、空気が乾燥し始める秋頃は、特にトラブルの起きやすい時期なのです。湿度10%以下の乾燥した環境で、人の肌がどのように変化していくかを観察した試験結果があります。 それによると通常の湿度環境(40~70%)から乾燥した環境に移動した場合、およそ1~3日間で肌は様々な刺激に対して敏感になるということがわかりました。 その状態では、少し肌をこすったり、石けん水を塗ったりするとアトピー性皮膚炎に似た肌の状態になり、肌のバリア機能が低下してアレルギー反応を起こしやすくなると記されています。
バリア機能が低下することで、普段は浸み込むはずのない深さまで化粧水が浸み、刺激を感じてしまうのです。 この肌状態では、例えばほんの少し食塩を溶かした塩水でも刺激を感じます。 つまり、どんな化粧水でもピリピリと刺激を感じてしまう状態なのです。ですから刺激を感じるのは化粧水の問題ではなく肌の状態の問題なのです。 この敏感な状態も、ずっと続くわけではありません。
乾燥状態になってから1週間ほど経つと、角質層が厚くなってきます。 そうなれば当然、バリア機能が高まって刺激に対しても強くなります。 「じゃあ、これでひと安心!」とはもちろんいきません。 みなさんは角質の色ってご存知ですか?角質って実は「グレー」なんです。 角質層が厚くなればなるほど、肌はどんどんくすんで見えてきます。 ですから角質層が厚くなる前に何とかしなければなりません。
では、季節の変わり目にトラブルなくキレイな肌を保つためにどんなケアをするべきなのでしょうか? 乾燥に立ち向かうには、やはり「保湿」です。しかし、保湿ケアは乾燥を感じてからではもはや手遅れ。 乾燥を感じ始める前から保湿を始め、乾燥時期になっても、肌を乾燥環境にさらさないようにケアすることが大切なのです。 乾燥時期になったら保湿ゲルなどで肌の水分が逃げないようにフタをするケアをして、角質層が厚くなりすぎるのを防ぐことで、透明感のある肌を維持することができます。
余談ですが、よく「海外旅行先で肌トラブルを起こした」という話を耳にします。 これは、湿度が10%程度の乾燥状態である飛行機内で長時間過ごすため、さらには湿度が高い場所から湿度の低い場所へ旅行すると、 同じ仕組みで肌が非常に敏感になることが一つの原因とされています。 また、疲れや緊張からくるストレスも重なり、海外旅行は肌にとっては過酷な状態なのです。 せっかくの旅行も肌トラブルで楽しめないなんてことにならないように、海外旅行の際は、いつもより念入りな保湿ケアを心がけることが大切と言えそうです。